
世界の食料分野の持続可能性の課題
農業・食品分野の持続可能性はSDGsの実現の中でも特に重要な課題となります。(FAO)の事務局長であるQu Dongyu博士は、「私たちは、持続可能な開発目標を達成するため、今日の食べ物を生産し、加工し、消費する方法を早急に変える必要があります。」と述べています。実際農業及び食糧セクターは、世界のCO2排出の25%を占めると言われている一方、世界で生産された食糧の3分の1である年間13億トンが捨てられているとされます。また、世界では過去40年間に耕作可能な土地の3分の1が失われる中で、世界人口の26.4%は食糧確保の危険に晒されています。

アグリフードテック市場の成長

食とテクノロジーの分野の持続可能性を高めることが世界的な課題となる中、脱炭素やフードロスの削減、土壌の回復や安全な食糧の確保など、食と農業に関わるあらゆる社会的課題を革新的な技術を通して解決していくアグリフードテックは、世界中で注目を集め続けています。Agfunderの調査によると、アグリフードテック企業への投資額は2014年には64億ドルでしたが、2020年には約5倍の305億ドルにまで達し、年々増加傾向にあります。
AgFunderとSIJの取り組み
SDGインパクトジャパンでは、世界でフードテックおよびアグテックに特化したシリコンバレーのベンチャーキャピタルAgFunderと共に、食及び農業関連のスタートアップへの投資対象としたAgFunder SIJ Impact Fundを立ち上げます。当ファンドでは、AgFunderの広範なネットワークにより食の持続可能に貢献するインパクトのあるアグリフード技術を持つ新興企業を見出し、以下の分野に投資します。
フードテック投資分野
- イノベーティブな次世代食品 (培養肉、植物性タンパク質)
- バイオエネルギー・バイオマテリアル
- Eグロッサリー含むオンラインストアやマーケットプレイスなどの流通プラットフォーム
- ホーム&クッキングテックなどのクラウドキッチン
- 食品検査機器など 他
アグリテック投資分野
- ロボットやAIなどを活用した農場管理
- センシングやIoT農業データ収集装置
- トレーサビリティー技術
- 育種、動物の健康管理
- 植物工場など斬新なファーミングシステム 屋内農場 他

当ファンドは「農業および食のサステナブルなシステム構築」を投資戦略のインパクト目標とし、インパクトの設定と評価、そしてモニタリングを実施致します。

