コーポレートガバナンス・コード改訂を契機とした対話の深化に向けて

5月 1, 2026

コラム

2026年は、日本企業のコーポレートガバナンスをめぐる動きにおいて、一つの節目となる年になりそうです。コーポレートガバナンス・コード(CGコード)は、2015年の策定以降、2018年、2021年と改訂が行われてきましたが、今回、約5年ぶりの改訂が予定されています。企業にとっては、これまでの取り組みを振り返りながら、ガバナンスのあり方を改めて見直す良い機会とも言えます。

今回の改訂では、取締役会の実効性向上や、有価証券報告書の株主総会前開示、取締役会事務局の機能強化などが主な論点として議論されています。いずれも、形式的な体制整備にとどまらず、実際の意思決定や戦略議論の質をどのように高めていくか、という点に焦点が当てられている点が特徴です。

こうした環境変化なども踏まえ、当社では投資助言を行っている「NextGen ESG Japan戦略」のもと、企業とのエンゲージメントを継続的に行っています。私たちが大切にしているのは、一度きりの対話ではなく、企業の状況理解から仮説の構築、対話を通じた深掘り、そして変革の支援と進捗の確認までを一連のサイクルとして積み重ねていくことです。

対話の場においては、IRやサステナビリティ担当者に加え、経営陣や取締役の方々とも直接意見交換を行いながら、より実態に即した理解を深めるよう努めています。特に今回のCGコード改訂に関連しては、取締役会がどのような役割を果たしているのか、監督と執行の関係がどのように機能しているのかといった点について、企業ごとの取り組みや課題認識を丁寧に伺っています。

例えば、取締役会の議題設定や情報提供のあり方、社外取締役の関与の仕方、指名・報酬委員会におけるサクセッションプランの検討状況などは、ガバナンスの実効性を考える上で重要なポイントです。こうしたテーマについて対話を重ねることで、企業の中長期的な成長に資するガバナンスのあり方を共に考えていくことを目指しています。

今回のCGコード改訂は、企業にとって新たな対応が求められる局面である一方で、自社のガバナンスを中長期的な成長戦略と結びつけて再整理する好機でもあります。当社としても、こうしたタイミングを活かしながら、企業との建設的な対話を通じて、持続的な価値創造に貢献していきたいと考えています。

今後も、エンゲージメントを通じた学びや気づきを大切にしながら、企業とともにガバナンスのあり方をアップデートしていく取り組みを続けてまいります。

▼SIJの活動状況・ニュース

「SusHi Tech Challenge 2026」で審査員として参加しました

4月27-28日に開催された「SusHi Tech Challenge 2026」で、弊社Co-CEOの小木曽麻里が審査員として参加しました。
「SusHi Tech Challenge 2026」は「持続可能な都市をハイテクノロジーで実現する」をテーマとしたスタートアップのピッチコンテストです。

https://sushitech-startup.metro.tokyo.lg.jp/challenge2026/

「Mini-FRAME TOKYO」に登壇いたしました

4月23日に「Climate, AI & All Things Responsible Investing」をテーマに開催された「Mini-FRAME Tokyo」カンファレンスのブレイクアウトセッションに、弊社Co-CEOの前川昭平が登壇いたしました。

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馬場 渉

パナソニックホールディングス株式会社サステナビリティ担当。 コーポレートイノベーション、グリーントランスフォーメーションを担当した。 その後パナソニックグループの環境・エネルギー事業を担当し、 グループ経営戦略と一体化したPanasonic GREEN IMPACTの策定、サステナビリティ委員会、 環境エネルギー技術戦略会議などの設置に携わる。 それ以前は、SAPジャパン株式会社、SAP America Inc、SAP Labs LLCなどでビジネス、 研究開発、デザイン部門の経営を歴任。20年以上に渡り様々なセクターにおける イノベーションとサステナビリティを専門とし、 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)、株式会社フィナンシェ、 Code for Japan、英Peace One Dayなどの取締役や理事、アドバイザーを務める。